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愛しては、ならない
第26章 離したくない ②


もう、既に私は悟志を裏切っているのと同じではないだろうか?

彼に何度となく触れられて、唇を交わして、愛を囁かれ、瞳を濡らしながら身体を疼かせているのだから……


「菊野さん……どうか、答えてください」


情欲の中に切なさを滲ませた瞳で、大好きなその低い声で尋ねられ、自分の想いを口走りそうになる。


誰よりも、貴方が好き――
愛しています――



と。
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