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愛しては、ならない
第26章 離したくない ②
剛の表情は、困ったようにも、苦しそうにも、泣きそうにも見えた。
しゃくりあげ、咳き込みながら何とか話そうとする私を見て、深く長い溜め息を吐くと、物凄い力で抱き締めてきた。
目の前の彼の喉仏が上下するのを見ながら、私は呼吸を整えようとするが、剛に唇を塞がれて苦しさに彼の胸を叩いた。
唇を離すと、強く抱き締めたままで呟く。
「俺を……軽蔑して下さい……
罵ってもいい……
そうしてくれれば、容赦なく、貴女を犯すことが出来るのに……っ」
「く……くるしっ……」
「――すいません」
剛は腕の力を弱め、私を見るが、その瞳にはまだ獣が宿っている。
彼の鋭い視線は、私の唇、胸元、そして腹部へと移動して、視線だけでなく長い指が乳房をまさぐり始めた。
「んっ……やっ」
「もう、本当に……観念して下さい……っ」