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愛しては、ならない
第26章 離したくない ②
「かっ……」
頬が、身体が真っ赤に燃えている。
彼の言葉に、その眼差しに、私の全てが反応してしまう――
こんな感覚は、今まで知らずにいた。
悟志に初めて抱かれた時も、こんな風にはならなかった――
『――菊野……大丈夫かい……身体の力を抜いてごらん』
(――!悟志さん……)
不意に、初夜の想い出が甦り、身体が強張る。
そう、ここは、悟志と式を挙げ……初めて身体を開いた場所……
「菊野さん……?」
私の表情の変化に剛は眉をひそめたが、私が涙をポロリ、と流すのを見て、目を見張った。