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愛しては、ならない
第27章 絡み合う、蔦

白い華奢な肩にかかる艶やかな髪を一束この指に掴んで、そっと口付ける。

舌と指の責めで達してしまい、眠ってしまった菊野の寝顔を、小一時間以上見詰めていた。

彼女を強引にベッドへ引きずり込み、纏うものを一切剥ぎ取り、無理矢理抱こうとした俺だが、彼女の口から信じられない告白を聞いて舞い上がってしまった。


――聞き間違いや、夢ではないよな?


少女のような無垢な寝顔を、頬を緩めながら見詰め、頬に触れる。


小さな寝息が指にかかり、擽ったさと、何とも表現し難い甘い想いが込み上げてくる。



彼女が気を失った時、驚きと同時に悦びを感じた。


彼女の中で自分はまだ欲を放っていないが、菊野を自分の愛撫で頂点に導いた、という事実が誇らしくさえ思えた。
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