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愛しては、ならない
第32章 企み②


「おーい!

菊野――!居るでしょ~?

両手が塞がってるのよ……開けてくれない~?」


「真歩先生?」



祐樹が目を丸くする。

私が慌ててドアを開けると、スーパーの袋やらブティックの紙袋やらを幾つも持った真歩が入ってきた。



「はああ――何だって今日こんな暑いのよ~!

バーゲンセール何軒も回ったら汗だくになっちゃった……

デパ地下の限定特製幕の内、四人ぶんゲットしてきたから皆で食べようよ~!

……で、ついでに今日泊まってもいい~?」


マシンガンの如く喋る真歩だったが、玄関の土間に座り込む森本を見て口をポカンと開けた。





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