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愛しては、ならない
第5章 戸惑いの始まり
「……あっ……今、何時?」
(ママの所に祐樹を迎えに行かなくちゃ……)
身体を起こそうとして目眩に襲われてしまい、頭を抱えているとドアが静かに開いて悟志が入ってきた。
お盆には小さな土鍋と茶碗、水の入ったグラスが乗っている。
悟志は私が起きているのを見てニッコリ笑い、テーブルに盆を置いて額に手で触れてきた。
思わず身を固くしてしまう。
「大丈夫かい?
……熱は下がったようだね」
「私……どうやって帰ってきたの?」
「真歩さんが電話をくれたんだよ……
たまたま僕もあの店の近くまで打ち合わせで出てきてたから……」
「あ……ごめんなさい……お仕事の途中だったのに」