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愛しては、ならない
第39章 愛憎④


『彰……いやっ……』

『僕が……色々教え込んであげる……男が……剛が悦ぶ女の技をね……』

『やあっ……やめて……っ』



清崎は始めは抵抗したが、巧みな彼の甘い囁きと責めに次第に我を忘れていき、二度目に彼が腰を沈めようとする時には抗うのを忘れて自ら彼を招き入れていた。

彼は烈しく、一晩中彼女を突き上げた。

一切の遠慮も無しに、ただ欲のままに、彼女が求めるままに。

身体は淫らに熱くなり、ベッドは烈しい音を立てていたが、彼女を抱けば抱く程に心は凍てついていった。

その後、清崎は事あるごと森本の部屋を訪れて、抱かれた。

剛への想いと、菊野への劣等感と対抗心を露にし、普段大人しげな少女は森本の腕の中で嫉妬深い淫らな女に変わる。

彼女を憐れに思いながら、彼もまた虚しさを募らせていた。

女は皆同じなんだ。あの人も、清崎も、そして菊野や、もう記憶にない母もそうなのかも知れない。





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