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時を越えて
第1章 時を越えて
不意に 奨が話しかけてきた。

「おい!どうだ潮風の香りは。 気持ちいいだろう。」

「うん!凄く気持ちいいよ。」

私はすかさず涙を拭いながら 言った。

「そうか。」

奨は言いながら私の肩を抱いて自分の肩にもたれさせた。

私はその気持ちよさに酔いしれていた。

そして奨が言った。


「悲しむ事ないぞ!何も今は考えるな」

その言葉に私はびっくりした。

(奨は私の気持ちわかってたんだ。)


私は 静かに頷いた。
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