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触手学園
第1章 始まった
「ありがとう、花井さん」
「いいの」
また困った様に笑う。
「早く裏口に行こう」
そう言った矢先に、今度は聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「へぇ、委員長意外とやるじゃない!やっぱり今まで良い子ぶってたんだねー」
ずっとこの教室にいたのだろうか。
教卓の陰から、同じクラスの美少女と言われている高野あみが出てきた。
その手には包丁。
俺はこいつが苦手だ。
「良い子ぶってるのはお前だろ?」
冷たく言う。
「あはは、確かにね。でもこの状況だから、もう自分を偽るのは止めたの」
高野は綺麗な笑顔のまま喋っていた。
だが目は笑っていない。
「え…高野さん…?」
花井は高野の普段とのギャップに驚いている様だった。
まぁ当然だろう。
学校の高野は才色兼備。頭が良く友達も沢山いて、男には不自由しない完璧な人間だった。
「その呼び方止めてくれる?あみ様って呼んでくんなきゃ」
「花井さん、放っとけ。今それどころじゃないだろ」
「あぁ?ふざけんなよ笹野。お前男ならか弱い女の子の盾くらいやれよ!」
俺はかなりイラついたがあいつに構ってる時間が勿体ない。
そう思い花井さんの手を引いて教室を出ようとした。