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セフレの彼は幼なじみ
第7章 絵莉花
いまだ驚愕と戸惑いの真っ只中にいる菜那美が、すぐに尋ねた。
「でも、いいんですか……?」
頭の中で色んな思いが渦巻いており、菜那美は冷静な思考ができない状態だが、どうにか言葉を絞り出す。
「ええ、是非どうぞ、ご遠慮なく。お口に合うかどうかは分かりませんが」
相変わらず微笑を崩さず、「どうぞ」と手のひら大の銀紙の塊を菜那美に差し出している。
菜那美も、絵莉花につられて少しだけ表情を和らげて言った。
「ありがとう。ご親切に。では、いただきます」
「いえいえ、どういたしまして。鷲沢さんは、もうお帰りなんですか? これから練習を見学する予定なので、よろしければご一緒に、と思いまして」
「あ、えっと……今日はこのまま帰ろうと思ってて。陸翔に……陸翔君にもそう言ってありまして。特に予定はないんですけど、突然予定変更して見学するのも、何だか気が引けて……」
「そうですか、お気になさらないでくださいね。また後日、一緒に見学できるといいですね。お帰りのところ呼び止めてしまってすみませんでした。お気をつけてお帰りくださいね。ではでは」
そう言って、深々とお辞儀をする絵莉花。
絵莉花の礼儀正しさに若干の感銘を受けつつ、菜那美も同じくお辞儀をして言う。
「いえいえ。お菓子、ありがとうございます。では、また」
そして、手を振って見送ってくれる絵莉花に手を振り返し、菜那美はその場を歩き去った。
「でも、いいんですか……?」
頭の中で色んな思いが渦巻いており、菜那美は冷静な思考ができない状態だが、どうにか言葉を絞り出す。
「ええ、是非どうぞ、ご遠慮なく。お口に合うかどうかは分かりませんが」
相変わらず微笑を崩さず、「どうぞ」と手のひら大の銀紙の塊を菜那美に差し出している。
菜那美も、絵莉花につられて少しだけ表情を和らげて言った。
「ありがとう。ご親切に。では、いただきます」
「いえいえ、どういたしまして。鷲沢さんは、もうお帰りなんですか? これから練習を見学する予定なので、よろしければご一緒に、と思いまして」
「あ、えっと……今日はこのまま帰ろうと思ってて。陸翔に……陸翔君にもそう言ってありまして。特に予定はないんですけど、突然予定変更して見学するのも、何だか気が引けて……」
「そうですか、お気になさらないでくださいね。また後日、一緒に見学できるといいですね。お帰りのところ呼び止めてしまってすみませんでした。お気をつけてお帰りくださいね。ではでは」
そう言って、深々とお辞儀をする絵莉花。
絵莉花の礼儀正しさに若干の感銘を受けつつ、菜那美も同じくお辞儀をして言う。
「いえいえ。お菓子、ありがとうございます。では、また」
そして、手を振って見送ってくれる絵莉花に手を振り返し、菜那美はその場を歩き去った。