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セフレの彼は幼なじみ
第9章 陸翔の母
ところが、陸翔の母は、陸翔の答えに納得せず、さらに食い下がる。
「『彼女がどんな子か』ってことぐらい、教えてくれてもいいでしょ。私だって、一人息子の初めての彼女について知りたいからね」
陸翔は「やれやれ」といった調子で、首を振りながら答える。
「別に普通の子だって。お嬢様な感じで、ルックスもちょっと可愛いけど」
菜那美も、絵莉花のことが可愛いとは思っていたが、自分のいる前で陸翔が別の女子を褒めているということに対して、少しだけ胸が痛んだ。
陸翔の母は愉快そうに笑いながら言う。
「『ちょっと可愛い』っていう、その表現……いつだったか、菜那美ちゃんのことを話すときにも使ってたわね。菜那美ちゃんは『ちょっと』どころじゃない可愛さでしょ。ってことは……その彼女も、めちゃくちゃ可愛いんでしょ。分かる分かる」
「ちょっと、おばさん……。私はそんな……」
恐れ多くなる菜那美。
しかし、内心飛び上がらんばかりの気持ちだった。
陸翔が密かに自分のことも「可愛い」と、母親に向かって言っていたと知ることができて。
お世辞だとは知りつつも。
「『彼女がどんな子か』ってことぐらい、教えてくれてもいいでしょ。私だって、一人息子の初めての彼女について知りたいからね」
陸翔は「やれやれ」といった調子で、首を振りながら答える。
「別に普通の子だって。お嬢様な感じで、ルックスもちょっと可愛いけど」
菜那美も、絵莉花のことが可愛いとは思っていたが、自分のいる前で陸翔が別の女子を褒めているということに対して、少しだけ胸が痛んだ。
陸翔の母は愉快そうに笑いながら言う。
「『ちょっと可愛い』っていう、その表現……いつだったか、菜那美ちゃんのことを話すときにも使ってたわね。菜那美ちゃんは『ちょっと』どころじゃない可愛さでしょ。ってことは……その彼女も、めちゃくちゃ可愛いんでしょ。分かる分かる」
「ちょっと、おばさん……。私はそんな……」
恐れ多くなる菜那美。
しかし、内心飛び上がらんばかりの気持ちだった。
陸翔が密かに自分のことも「可愛い」と、母親に向かって言っていたと知ることができて。
お世辞だとは知りつつも。