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セフレの彼は幼なじみ
第13章 共同戦線
 ともかく、色々と考えていたのは、実際にはほんの一瞬のことで、すぐに言葉を返した菜那美。

「あ、ありがとう……」

 複雑な思いでいっぱいの菜那美。

 陸翔が再び口を開く。

「で、今日から登下校はどうするんだ?」

「え?」

「俺と一緒に帰って、マズくないのか?」

「今まで通り、一緒に帰ろうよ」

 内心慌てていた菜那美だったが、努めて平静を保ちつつ答えた。

「そっか。でも、もし俺と二人っきりで登下校するのがマズイなら、遠慮なく言えよ」

「う、うん、ありがと。でも、ホントに全然問題ないから!」

 あまり必死すぎる様子をすると、色々と怪しまれがちなのだが、今の菜那美には取り繕う余裕がなかった。

 しかし、陸翔はさほど菜那美の様子を気にもしていないようだ。

「そっか、じゃあ今日も一緒に帰るか」

 陸翔はそう言うと、お手洗いにでも行くのだろうか、すたすたと教室を出て行った。




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