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セフレの彼は幼なじみ
第14章 帰り道、そして六度目
 帰り道、陸翔と二人並んで校門を出た瞬間、菜那美が早速切り出した。

「土曜日、よろしくね」

「ああ、プールへ行くんだったな。こちらこそよろしく」

 相変わらず無表情で答える陸翔。

 菜那美は恐る恐る、さらに突っ込んで話を聞くことにした。

「楽しみだね。泳ぎが上手い陸翔の勇姿がまた見られるね」

「そんなにおだてて、何か期待してるのか? 何も出ないぞ」

 少し表情が柔らかくなった陸翔。

 菜那美は嬉しくなった。

 陸翔が続ける。

「でも、泳げるほどのスペースなんかないだろうな。夏休みだから、どこのプールもきっと混んでるぞ」

「だよね……」

「まぁ、泳ぎたけりゃ、海に行くしかないな」

 一緒に行こう、と言いたいのは山々だが決して言えない菜那美は、言葉を飲み込んだ。




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