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セフレの彼は幼なじみ
第3章 菜那美の部屋で……
「ねぇ、陸翔。久々に……ちょっとだけ、お部屋に来てくれる?」

 二人並んで歩く帰り道、菜那美がおずおずと尋ねた。



 以前はもっと堂々と、頻繁に誘っていたのだが、今は状況が変わってしまっている。

 言うまでもなく、高3になったこの4月から、陸翔が彼女を作ったことが原因だ。



「いいぞ」

 陸翔は一言そう答えた。

 どうして、などと深く理由を聞いてこない陸翔。

 きっと自分の今の不安な気持ちを察してくれているからだろう、と菜那美は思った。

 事実、先ほどのショックからいまだ立ち直りきれておらず、軽く足が震えていた菜那美。

 また、そうして部屋に一人っきりでいたくなかったのとは別に、もう1つ理由があり、陸翔を誘ったのだった。




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