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セフレの彼は幼なじみ
第15章 智孝との昼食
「オッケー! いえいえ、気にしなくていいよ。もう辞めたけど、つい最近までバイトしてたし、貯金はまずまず貯まってるからね」

 そういえば陸翔も同じようなことを言っていたな、と思い出す菜那美が聞く。

「やっぱり、受験勉強のために、バイトを辞めたの?」

「うん、もちろん! 部活も、この夏いっぱいで卒業かな。じゃあさ、ここで立ち話も何だから、ファミレスで腰を落ち着けてゆっくり話そうよ」

 ここで再び、周りを見回し、誰かに聞かれていないか確認してから智孝が言葉を続けた。

「作戦会議も兼ねてね。あさって土曜日、僕たちにとって大きなイベント第1弾が控えてるでしょ」

「うん」

 言うまでもなく、プールでのダブルデートのことだろう、と菜那美にも分かった。

 智孝は自らも軽く頷くと、廊下の先を手で指し示しながら言う。

「じゃ、行こっか。ついてきて」

「はーい、案内よろしくね」

 そして二人は連れ立って、ファミレスへと向かった。




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