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セフレの彼は幼なじみ
第21章 夏祭り
陸翔がさらに続ける。
「まさか、思いがけず、菜那美がセフレの提案に乗ってくるとは思わなかったけどな。ともかく、すでに菜那美も知ったみたいに、俺は絵莉花と付き合ってるわけでもなかったし、別に罪悪感はなかったわけ。そもそも、もし俺が本当に絵莉花と付き合ってたら、さすがに、『セフレになろう』なんてこと、菜那美に言い出すはずがないって。いや、そもそも、菜那美とあの日の初体験すら、していなかったと思う。そのへん、俺がその程度の、考えが浅くて薄情な男だと思われてたみたいで、今でもショックだけどな、ちょっとだけ」
寂しげに言う陸翔に、すぐ菜那美が言った。
「ご、ごめん! でも……あの時言ったみたいに……私はセフレについて全く知らなかったでしょ。だから、『そういうものなのかな』って勝手に納得してただけで……。だから、その……陸翔のことをそんな風に思ってたわけじゃないの」
「いや、冗談だから気にするなって。今こうして、彼氏彼女になれたんだし、そんな些細なことはお互い綺麗さっぱり忘れようぜ。しかし、本当によかった……。一時はどうなることかと……」
珍しく表情を曇らせてうつむく陸翔。
並んで歩く菜那美は、思わず陸翔の背中を撫でた。
「まさか、思いがけず、菜那美がセフレの提案に乗ってくるとは思わなかったけどな。ともかく、すでに菜那美も知ったみたいに、俺は絵莉花と付き合ってるわけでもなかったし、別に罪悪感はなかったわけ。そもそも、もし俺が本当に絵莉花と付き合ってたら、さすがに、『セフレになろう』なんてこと、菜那美に言い出すはずがないって。いや、そもそも、菜那美とあの日の初体験すら、していなかったと思う。そのへん、俺がその程度の、考えが浅くて薄情な男だと思われてたみたいで、今でもショックだけどな、ちょっとだけ」
寂しげに言う陸翔に、すぐ菜那美が言った。
「ご、ごめん! でも……あの時言ったみたいに……私はセフレについて全く知らなかったでしょ。だから、『そういうものなのかな』って勝手に納得してただけで……。だから、その……陸翔のことをそんな風に思ってたわけじゃないの」
「いや、冗談だから気にするなって。今こうして、彼氏彼女になれたんだし、そんな些細なことはお互い綺麗さっぱり忘れようぜ。しかし、本当によかった……。一時はどうなることかと……」
珍しく表情を曇らせてうつむく陸翔。
並んで歩く菜那美は、思わず陸翔の背中を撫でた。