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セフレの彼は幼なじみ
第4章 智孝と菜那美
 その日の夜、菜那美はひとり、自室のベッドで寝転びながら、智孝と話したことを思い出していた。

「まさか、早乙女君も同じような境遇だったなんて……」

 菜那美にとっては心底意外な事実だった。

 そして目を閉じ、陸翔のことを想う菜那美。

 まだ一度も目にしたことのない、絵莉花という彼女と一緒に歩く陸翔の姿を。

 菜那美の想像の中では、絵莉花はとてつもない美少女として描かれていた。

 陸翔が「お嬢様」と形容していたことを思い出す。

 菜那美は「とても、かなわないな」と思うのだった。

 実際、まだ絵莉花とは会ったことすらないにも関わらず。




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