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刑事とJK
第90章 愛が欲しいだけだった
「あがあぁ…手…手がぁあ…」
苦しむ河瀬
その横にゆうひは寄った
『…』
そして黙って河瀬の手に触れた
「っ…」
痛みで汗が吹き出るが、それ以上に驚いた
なぜ今、この女は泣いてるのか…と
『あんたのために…泣いてるわけじゃない…』
「…」
『寂しさなんて…あたしだって経験した。
もっとつらい人間だっていた…』
時折見せた優しい顔が、瞼に焼き付いて取れない
『あんたは…やり方を間違えた。
でも、まだやり直せる…』
「どういう…意味だ?」
『自分で考えろ』
ゆうひは涙を拭くと、また自爆スイッチに手を置いた
ググッと力を入れるが、やはり動かない
『…んで…』
その手は震えはじめる
『何で…何で動かないのよぉおお!!!』
バンッと装置を叩く
時間…ないのに…
ほんとにここまで来て…
動かないなんて…
嘘でしょ…