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刑事とJK
第100章 根城の裏で笑う者~後編~



その次の日。


いつもと変わらない登校日は、ひどく冷たい風が吹き込んでいた。




曇った空は今にも落ちてきそうで、世界を狭く感じた瞬間だった。






「休みか…」





周りに聞こえないくらい小さな声で、そう呟いた。



恭子は休みだという話を聞いたんだ。





がっかりはしたけれど、また明日会えると思えば、それほど寂しいとは思わなかった。




ただ…





やはり心配になった。



欠席連絡を学校に入れてないんだ。




真面目な恭子がそんなすっぽかしするなんて考えられないし、昨日の電話のこともあって



僕は下校途中、恭子の家まで寄ったんだ。







「あー寒い…」



呼び鈴を押して、中から人が出てくるのを待つ。



いくら手をこすり合わせても、温まりそうにはなかった。




「きょーこー?」




しかし、待てども待てども誰も出てこなかった。



風邪で寝込んでいるのかなんなのか…とりあえず気になってドアノブを持つと、ドアはすんなり開いてくれた。



「お邪魔しまーす」




以前一度だけ、この家には遊びにきたことがあった。


だから恭子の部屋へは、一直線に向かうことができた。







一歩ずつ足を進める。



床はいちいち軋んだ音を立てた。




「恭子?
いる?」



厚かましいとは思いながらも、僕は恭子の部屋の扉を開けた。



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