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刑事とJK
第15章 海物語
ゆうひと斉藤は
後ろから3番目の列に座った
斉藤は窓側、ゆうひは通路側だ
通路を挟んで反対側に
シゲと吉川が座った
『海ってどれくらいで着くの?』
「2時間くらいじゃねぇの?」
『そっか』
2時間も斉藤と密着しっぱなしとか…
斉藤は肩幅広いから、余計に狭いし…
あたしの体力は持つだろうか?
「ゆうひちゃん、ポッキー食べる?」
『欲しーい』
シゲのおすそ分け
『斉藤も食べる?』
斉藤は肘を付きながら窓の外を眺め、
「いらねー」
と言った
なんだ、つまんないの
ゆうひは最初はシゲや他の人と楽しく喋っていたが、
だんだん口数が減ってきた
ダメだ、気分悪い
酔ってきたかも…
ゆうひは前の座席を掴み、下を向いた
は~き~そぉぉ~…
「おい、平気か?」
斉藤が聞いてきた
『うん…全然…へーき』
せっかく遊びに行くのに、
気分悪いとかで心配させちゃだめだ
斉藤はそうか…と言ってまた外を向いたが、
ゆうひがあまりにもつらそうなのでほっとけなかった
「お前、窓側行けよ。ほら立て」
『…ゴメンね』
ゆうひは前の座席にしがみついて中腰になった
斉藤は内側に詰める
その時、バスが大きく揺れた
『わっ!!』
ゆうひはつい手を離してしまい、
斉藤の膝の上に座ってしまった
『ご、ごご、ごめん!!』
「お、おう…///」
慌てて窓側の席に座る
「スゲー重かった…」
『なんつったコラ…ぅぇ…気分悪い…』
ゆうひは窓にもたれた
斉藤は笑いながら
ゆうひの背中をさすってやった
そういう優しいとこ…ずるい…