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刑事とJK
第20章 誘拐事件
―――――――――――
「…あいつ、来ねぇなぁ…」
その日は土曜だった
いつもみたいに、公園で斉藤は待っていた
いつもなら、3:30までにゆうひは来る
それが今はもう4:30だ…
来れない日は絶対向こうから連絡がくるが、
その連絡も何もない…
「…昨日のせい、か…?」
斉藤は、昨日の祭の帰りに、
自分が無理矢理ゆうひと手を繋いでしまったことを後悔した
あんなこと…するんじゃなかった…
しかし、そうしてしまったことを
今さら後悔しても仕方がない
斉藤はゆうひにメールを送った
〔具合でも悪いのか?今日は一旦帰るわ〕
送信完了
斉藤は刑事課の方へ帰って行った
――――――――――
「あれ、先輩今日は早いですね」
シゲは物珍しそうに言った
「あいつ、来やがらなかった…」
斉藤は不機嫌そうに自分の所定の席に座った
「へー、そんなの初めてじゃないですか?
ゆうひちゃん、行けない日はいつも
事前に連絡くれるのに…」
「…ああ」
「そういえば、昨日はゆうひちゃんと
夏祭り行ってたそうですね。
先輩、何か変なことしたんじゃないですか?」
シゲの的を射たセリフに、斉藤はダメージを受けた
傾いた斉藤に、
シゲはワクワクと質問をする
「何、しちゃったんですか?///」
「……手、繋いだ…」
「それで?」
「そんだけだ」
シゲはため息をついた
「先輩、僕もうちょっと過激なモノを
期待してました…がっくりです…」
「んだとコラ!!」
「ああああ、すいません、
なんでもありませんよ」
先輩って本当純粋だなぁ
恋愛経験あるのかなぁこの人?
「ところで、先輩たちは
まだ付き合ってないんすか?」
「付き合ってねぇ!!!」
…そう言うとは思ってましたけどね