この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
刑事とJK
第23章 約束
―――――――――――
「放して下さい!!
僕は先輩のところへ行くんです!!
放してくださーい!!!」
「ちょっと待てよ、落ちつけ嘉山…」
暴れるシゲを藤野は押さえる
「ダメです!!!
こんな非常事態にじっとしていられません――――!!!」
「何遊んでんだお前ら?」
斉藤は刑事課室の扉を開けた
それを、シゲと藤野は同時に振り向いた
「先輩いぃ!!!」
シゲは斉藤の足元に泣きついた
「何だよいきなり、気色わりぃ…。
藤野、こいつどうしたんだ?」
「いやー、ついさっきお前が車に引かれて
意識不明の状態だって電話がかかってきてさぁ…」
「それでこれか…」
シゲはズズッと鼻水を啜る
なんか…男の泣き顔って汚ぇな…
「でも、その様子だと何もなかったみたいだな
嘉山、やっぱりいたずら電話だったんだよ」
「いや、事故った」
「え?」
「シゲ、そろそろ離れろ、汚い」
シゲは涙をこすって立ち上がった
「先輩…」
「あ?」
「この前は…なんか、言いたいこと言っちゃってすいませんでした…
ついカッとなって、手も出ちゃって…」
あの殴り合いのケンカのことか…
「気にすんな、あの時はオレも悪かったわ」
「先輩~」
シゲは嬉し涙を浮かべた
「先輩!!
じゃあ今日は仲直り記念ってことで、
仕事終わってから一杯飲みにでも…」
「今日は帰る、じゃな」
斉藤はピッと手を上げ、荷物を持って出ていった
「ええ〜先輩~」
「あいつ、ほんとに事故ったのか…?」