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刑事とJK
第27章 父の壁
小せぇ時から、オレの妻になるために
育てられてきただなんて…
だけど…
「あんたの25年を無駄にするようで悪いが、
オレは結婚しねぇ」
「いいえ、します」
「絶対しねぇ」
「…」
千花は急に黙った
かと思うと、
胸を押さえて前屈みに倒れた
「ふぅっ…く、苦しっ…」
「おい、どうした…!!」
斉藤は、
突然苦しみ出した千花の肩を掴んだ
すると、するりと細い腕が
斉藤の胸元まで伸びた
千花は斉藤の顔を見上げる
「お優しいのでございますね…」
その顔はさっきみたいに
きれいな顔をしていた
「えっ、今の演技かよ!!?」
「正貴さん、ますます好きになりました…///」
千花は少し身を上げて、
斉藤の頬を唇で撫でた
「おい!!」
斉藤は慌てて千花を自分から離す
「正貴さんはわたくしが嫌いでございますか?」
千花は目を潤ませる
「そういう問題じゃねぇ、
オレは自分で決める」
「何を…?」
「何でもだ」
斉藤は立ち上がった
「あんたもな、家の宿命だなんだと言ってねぇで、
自分で見つけろ。
好きなやつも、結婚相手も、生き方も」
斉藤は部屋を出た
「正貴さん…」
千花は外の庭を眺めた