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刑事とJK
第30章 肝試し






斉藤は声のする方へ進んで行った




慎重に足を運ぶ




何かが啜り泣く声は
次第に大きくなる…



この茂みの中だな…





斉藤は草を掻き分け、
声の正体を確かめた





「っお前…!!」





斉藤は驚いた


泣いていたのはシゲだったのだ



「せ、先輩~!!」



シゲは斉藤に抱き着いた



「おいやめろ、
お前に抱き着かれても、気分悪いだけだ」




斉藤はシゲを引き離した




「ところで、お前こんなとこで何してんだ?」



「聞いて下さいよ!!
僕のいとこが高校生なんすけど、
その付き添いで来たらはぐれちゃったんすよ~!!」



「シゲ、昨日は体育祭いたのか?」




「昨日は仕事してましたから、
行きませんでした…そういう先輩は?」




「オレはゆうひの保護者代わりで来た」



シゲはなるほどという顔をした



「来て損した」



斉藤はもと来た道を戻った



「待って下さいよ~先輩~!!」



シゲはほっておいて
斉藤はさっきゆうひと別れた場所に戻ってきた




しかしゆうひの姿はない




「あれ…?ゆうひ?」





斉藤は辺りをぐるっと探し回った


それでもゆうひは見つからない





「ゆうひちゃん、いないじゃないっすか?」



「…はぐれた」



斉藤は、やっぱり後悔した








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