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刑事とJK
第33章 V S
「ぷは~、助かりましたよ藤野さん」
シゲは斉藤を離した
「…面会って、誰だ?」
「そんな奴いないよ、
お前らが困ってそうだから助けてやったんだ」
藤野は親指をグッと立てた
シゲもそれに反応してグッドサインを作る
「…にしても、何だったんだあいつら?」
「さぁな…、
この部屋を渡せとかぬかしてきやがった」
斉藤は椅子にドカッと座った
「うっとしいからじゃないの?」
そう言って、
吉川が話に入って来た
「うっとしい?
斉藤たちは刑事課でもトップクラスの
働きっぷりじゃないか」
「だからさ、きっとそれがうっとしいんだって。
藤野みたいに職位が上だと何も文句言えないけど、
斉藤たちの位はまだまだ下だぜ?」
「ヒヨッコのくせに生意気な~
って感じっすか?」
「たぶんな。
◯△連続殺人事件みたいな重大事件も、
こんな下っ端の単独捜査で解決とあっちゃあ
上の面目丸つぶれだからな」
吉川は腕を組んで壁にもたれかかった
「だから横取りしたのか…」
シゲも机に腰を下ろした
「徹底的に斉藤たちを追い出そうとしてるな」
藤野はため息をつく
「どうするんすか、先輩?」
「…」
斉藤は黙ったままだ
「とりあえず…あいつらに目を付けられるなんて、
お疲れさん。がんばれ」
吉川はそう言って部屋を出ていった
「ほんとどうするんだ、斉藤?」
「…裏を掴んでやんよ」
「裏?」
「あんな世間体しか考えてねぇ奴らには、
たいてい裏があんだよ。
昔ちょこっと耳に入れたこともあるしな…」
斉藤はゆっくりと歩いて、外へ出ていった