この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
刑事とJK
第33章 V S
「先輩、耳に入れたことって何っすか?」
シゲは後をついて来た
「…いろいろあんぜ?
刑事課重要機密情報の売却、
賄賂、売春…だとかな」
「え、そんなに…!?」
「まだ確定じゃねぇが…
それを今から突き止めてやんだ」
「金と名誉と女が大好きなんっすね、
あーやだやだ」
シゲはプルプルと顔を振った
斉藤は、刑事課二課室へやって来た
二課はさっきの本郷や田沼が
所属しているところだ
コンコンと扉を叩く
「誰だ?」
と中から聞こえた
「一課の斉藤っす」
「…入れ」
斉藤は中に入った
「失礼します…」
「何の用だ?」
本郷はコーヒーを飲んでいた
「さっきの、部屋を明け渡せっつぅ話、
訳を聞きたいんすけど…」
「決まったことは決まったのだ、
変更はできない」
「訳を、聞きたいんすよ」
斉藤は部屋の中をさりげなくぐるっと回った
「それは言えないな」
「そうっすか…」
そのとき、ひとつの金庫が目に入った
「これ、何が入ってるんすか?」
「重要な書類だ」
「へーえ…」
どうやら金庫は
10桁の暗証番号で開くようだ
斉藤はこの金庫は怪しいと踏んだ
「失礼しやしたー」
斉藤は部屋を出た
「どうでした、先輩?」
廊下で待っていたシゲは小声で聞いた
「怪しさプンプンだな」
二人は刑事課室へ戻った