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刑事とJK
第36章 村上
斉藤と飛鳥は車に乗り込んだ
「ふぅ…」
「ねぇ、さっきの子、彼女?」
「ばっ…///
ダイレクトに言うんじゃねぇよ!!///」
「何照れてんだか」
飛鳥はクスッと笑った
「斉藤」
斉藤はドキッとした
今までの話し方とは一変して、
まるで村上弥生のような口調で名前を呼ばれたから
「なっ、何だよいきなり…///」
「あたしとあの子、
どっちの方が好きなんだ?」
その喋り方…
斉藤は目の前にいるのが弥生だと
錯覚してしまった
「んなこと…」
斉藤は黙り込んだ
「あたしは、お前が好きだ…///」
その言葉に、
斉藤は飛鳥の方を向いた
「…村上…」
「斉藤…」
飛鳥は身を起こして斉藤の顔を撫でた
そのまま、
ゆっくり顔を近づける
「あたしは、好きだよ…///」
唇が触れ合いそうになったところで、
斉藤は飛鳥を自分から離した
「…何で?」
「あんたは…オレが知ってる村上じゃねぇ…
村上の代わりは、村上しかいねぇ…」
「…弥生のことは好きだった?」
「…否定はしねぇ
けど、オレには…」
「さっきの子が大好きなんだね」
斉藤はまた赤面した
「…すまねぇ…」
「謝ること、ないじゃん。
弥生もそれでいいと思ってるはずだよ」
「…」
斉藤は小さく頷いた
車を走らせ、20分程で飛鳥の家に着いた
「もう自殺なんかすんなよ?」
「ふふ、大丈夫っ」
バタンとドアを閉め、
飛鳥は家に入って行った
家に入って、ベッドに倒れ込んだ
斉藤さん…か…
「弥生が惚れたのも、わかる気がする///」
飛鳥はそのまま、
眠り込んだ
今日はもう、起きないでいよう…