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刑事とJK
第36章 村上



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『やだやだやだ』



ゆうひは自宅で寝そべって
ゴロゴロしていた



『ヤダー』



ドカッと棚を蹴ってしまい、
ジンギスまさきがゆうひの上に落下する



『うわっ』



ジンギスは
コロコロとゆうひの体から落ちる



それを拾い上げ、
物思いに耽った







…斉藤、あの人のこと好きになったりしないよね…



村上さんと瓜二つの飛鳥さん




やっぱりそんなの…




『…やだよ…』




キュウッと胸が締め付けられる

痛いわけでもないけれど、
気持ち悪いモヤモヤしたものが動きまわってる感じ…





『…やだぁ…』










その時、インターホンが鳴った




『…誰よ?』



ジンギスまさきを棚に戻し、
玄関へ向かった



チェーンは付けたまま、ドアを開けた



『はい…』



「おっす」



訪問者は斉藤だった



『…どうしたの?』



ゆうひはチェーンを外しながら聞く



「何となくだ」



『えー』




斉藤は部屋に上がり

ゆうひは適当に飲み物を出した






『村上さんって、
ああいう人だったの?』




「見た目はもう同一人物だったな」





『…へーえ』




斉藤はゆうひの方を見て笑った




「なんだおめぇ、
やけにテンション低いじゃねぇか」




高くなる要素がないじゃん…




『…そうかなぁ?』



「そうだ」



『…』






黙り込むゆうひに、
斉藤は少し心配げな顔をした



「何か、あったのか…?」



何かって…


あんたのことに決まってんじゃん…









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