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刑事とJK
第41章 船上の殺人事件
「当たりっすか?」
「…届いたよ、意味のわからんもんがな」
「まあ、本気にしちゃいないがね」
「何てったって今日のパーティーでは、
アメリカニーズカンパニーとの大事な談話があるからね」
3人は口々に言う
「我々にとっては会社の存亡がかかるほどの大事な機会だ
来ないはずがない」
会社の存亡がかかるほど…
そんなに大事なパーティーに、
脅迫状を送り付けてまで出席させないでおこうとする理由…
犯人は、会社を潰す気でいることに間違いはない
社長の中の一人が言った
「そういえば、江口はどこだ?」
「本当だ…
もうすぐ談話の時間だというのに」
イライラし始める3人に、シゲは言った
「江口さんは…実際命を狙われましたよ?」
「なんだって!?」
「大丈夫ですよ、生きてます。
僕らの仲間がかばいましたから」
「…さっきのざわめきはそれだったのか…」
「出血したとか聞いたが…刺されたのか?」
「いえ…」
と、シゲが喋ろうとするのを斉藤は止めた
「とにかくそれはいいとして…
もう一人、横田社長は?」
斉藤は辺りを見渡した
「本当だ、横田君の姿もないなぁ」
「部屋で寝てるんじゃないか?
さっき電話を掛けたが出なかったし…」
「んじゃ、部屋の番号教えてくれませんか?
オレとこいつで見てくるんで…」
斉藤はシゲの肩を叩いた
「お、それは助かる
部屋は確か、355号室だったかな?」
「どうもっす」
斉藤はペこりと会釈して、
シゲと一緒に横田の部屋へ向かった
「355…ここだな」
インターホンを押す
しかし中からは音すら聞こえない
「すいませーん、横田さん?」
シゲが声を掛けるが、
それでも何も聞こえない
「寝てるんっすかね?」
「さあな」
試しに扉を開けてみると、
鍵は掛かっていなかった
シゲは扉から部屋に顔を突っ込んで、直接叫ぶ
「よーこーたーさーん!?」
部屋は静まり返っている
「…シゲ、入れ」
「え、でも…」
「いいから」
久々のこの感じ…
当たってないでくれよ…?
斉藤は部屋に足を踏み入れた