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刑事とJK
第8章 看病
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『一体どんだけ荷物あんのよ…』
結局あたしは
斉藤を家まで送ることにした
あたしは斉藤の荷物を全部抱え、
斉藤は手ぶらで意気揚々と歩いている
しばらく歩いていると、
斉藤は額に手を当てた
「頭いてぇ…」
『えっ、大丈夫…?』
「うっそー」
『…てめぇ』
あたしは、肩に提げていた大きな鞄で
斉藤をどついた
すると斉藤はよたよたと前後に足踏みをし、
こけないように足を踏ん張らせた
今のふざけっぷりからは考えられないくらい
斉藤はフラフラだ
『あっ…ごめ…』
「いや、オレが悪いから…」
斉藤はあたしの肩に手を置いた
あたしは斉藤の歩みに合わせながら
家まで歩き続けた
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斉藤のマンションに着くと
部屋に入って荷物を置き、
とりあえず斉藤をベッドに横にさせた
「迷惑…かけたな…」
『全然、平気』
ただ、斉藤の熱はさっきよりも
確実に上がっていた
その表情にも、
いつもの余裕な感じは出ていなかった
『体温計ある?』
「白い棚…二段目…」
掠れ始める声に従い、
二段目の引き出しを開け、
体温計を斉藤の脇に挟ませた