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刑事とJK
第64章 新婚旅行





「奥さん若いですよね、いくつですか?」



細川明はゆうひに尋ねた





『19です』




実はゆうひの誕生日は、
ゆうひが刺されて入院している間に過ぎてしまっていた




「ええっ!?
19っ!!?」



「私なんてもう32で、明も34なのに…」



細川百恵は残念そうに、
しかしどこか楽しそうに言った





『ちなみにこっちは28です』


「指差すな、指」






「お二人とも本当に若いんですねー、
うらやましいっ」



細川夫婦は、本当に気さくな人たちだった







そこへ、もう一組の新婚夫婦が甲板へ出て来た




…金髪に、たくさんのピアス…



あたし、
この人たちとは喋れる自信ない…



ゆうひは何となく後ろに下がった







「舞(マイ)、あれイルカじゃね!?」


「ほんとだすっごーい!!」






あ、でも喋ってるの聞くと、別に普通だ





そこへ細川夫婦は、
チャラ夫婦に話し掛けた







「こんにちは
旅行、楽しみましょうね」



「あ、どうもっす」





チャラ夫はペコッとお辞儀した

一緒にチャラ妻も頭を下げた




「私たち、細川っていいます」




「俺らは三宅(ミヤケ)です、
俺は武志(タケシ)でこっちは…」


「舞(マイ)です」







普通に自己紹介してる…!!

ってかあたしって、一体何に感心してるんだろ?






「三宅さんですか、よろしくお願いします。
あちらは―――…」



と、細川明は斉藤たちの方を見た





「斉藤正貴っす」


『斉藤ゆうひです、よろしくです』




つい緊張してしまった…



"よろしくです"って何?







「よろしくですっ」



三宅武志は
ゆうひの真似をしてニカッと笑った




案外、ノリが良かった












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