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刑事とJK
第82章 刑事と爆弾狂
「ゆうひは、ここで待っとけ」
斉藤はゆうひの肩を掴んだ
『え、何で?』
「今外に出んのは、さっきの奴に狙われるかもしれねぇから危ねぇけど…
ここなら犯人もいねぇだろうし、いざというときすぐに逃げられる」
『犯人…?今、何が起こってんの…
斉藤は、どうするの?』
「オレは、やんなきゃなんねぇことがあっから奥へ進む」
『や、やだ…!!』
ゆうひは斉藤の腕を掴み返した
『斉藤が行くなら、あたしも行く…!!』
「ゆうひ、頼むから…危険な目に遭わしたくねぇんだよ…」
『…でも…』
「ゆうひちゃんがここにいるなら、俺もここにいようかなー」
小泉はゆうひの後ろからピョコッと顔を出した
「な…!!
馬鹿か、んなことさせっかよ!!」
斉藤はゆうひを自分の方へ引っ張り、小泉から遠ざけた
「何で?
俺だってゆうひちゃんとイチャイチャしたいもん」
「…のやろ…」
斉藤はギリッと歯ぎしりし、続けて溜め息をついた
「…ゆうひも、ついて来い」
『ほんと!?』
「わーい」
「てめぇが喜んでんじゃねぇよ!!」
斉藤は先頭を切って歩き出した
「待って斉藤っ」
ゆうひも後を付いて行った
…斉藤があたしを心配してくれるのは
すっごい嬉しいけど…
あたしは斉藤と一緒にいたい
せめて、足手まといにだけはならないようにするから…
ついて行かせて…
歩き出すと、小泉が隣に並んだ
ふと目が合うと、小泉はパチッとウインクした
『…///』
もしかして小泉…
わざとさっきみたいなこと言ったのかな…?
あたしが、斉藤と一緒にいられるようにするために…
「ゆうひちゃん、俺とキスしたいの?」
『誰がするか!!!』
やっぱり…あたしの思い込みだった