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刑事とJK
第83章 仲間
―――――――――――
「先輩、上手いこと建物に穴空けましたよね」
遠くから眺め、シゲは感嘆した
「んなことはどうでもいいから、さっさと入るぞ」
南はシゲの背中をドンと押した
「わ、わかってますって!!」
シゲを先頭に皆ぞろぞろと、
裏口からアミューズメントパークに入ろうとした
ズドンッ
「な…」
シゲは上を向いた
犯人と思われる男が、2階からこっちに銃を向けていたのだ
「み、みんな急いで入れー!!!」
シゲの掛け声を合図に、全員が走り出した
しかし、犯人はガチャリと銃を構え
引き金を引こうとした
――――まずい…!!!
ダァーン!!!
「うぎゃああああ!!!」
犯人は悲鳴を上げて窓の下へ隠れた
「え…」
今の…銃声は…?
――――――――――
「そ…それ…」
千花は耳を塞ぎながら、井上が手にしている物を見た
「かっこいいか?」
井上は自慢気に言った
背中に掛けていた鞄に入っていたものは、ライフル銃だった
パークの2階から銃を構えていた犯人を撃ったのは、井上だったのだ
「ひ…人殺し…」
千花は声を震わせた
「人聞き悪いな…
さっきのも、今までも、一度として殺したことなんてねーよ」
「え…?」
「殺さないのが俺の信条っ」
井上はニカッと笑った