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マイバトラー
第2章 パーティー
そして、ぎゅっと優しく抱きしめられる。
あんなに乱暴に触れたくせに、急に優しく触れる村上はズルい。
あたしはなにも言えなくなってしまう。
「あまり私を不安にさせないで下さい。お嬢様はもう少しご自分の美しさをご自覚下さい」
「……へ?」
ちょっと待って!
言ってる意味が分かりません。
不安って何が?
美しいってあたしが?
ないない。それ村上に言われたら完全なるお世辞にしかならないから。
最強に難しいこと言われて涙はどこかへ行ってしまった。
そんなテンパり出したあたしの顔を見つめため息をつく執事。
「あまりにも自覚がなさすぎるのもどうかと思いますよ。そんな所も私はいいと思いますが、なさすぎると言うのも危険です」
「だから何が?!」
「会場にいる男性のほとんどは美緒様に釘付けでしたよ。勿論あの廣瀬社長も。他の男性に隙を見せないで下さい」
「そんなことないし!大体隙ってなに!?」