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第1章 入学

「それでは見習い生のみなさん、初めまして。あなた達の育成係のサチです。今日は、この学院のルールと全容、そして明日からスタートを切るための準備をしたいと思います。」
教室は、普通の学校と同じように机と椅子がある。前には教卓がありホワイトボード。
しかし、大きく違う点が一つある。それは壁が鏡張りという事だ。
ホワイトボード以外、横も後ろも全て鏡だ。そして、四隅に先生と思われる女性が一人ずつ立っている。
美夏は鏡と先生とを落ち着かない様子で交互に見ている。
美夏だけではなく30人全員が同じ事に疑問を持っているらしい。
「みなさん！」
ひときわ大きな声に皆が先生に注目する。
「疑問がたくさんある事は分かります。しかし、そのようにキョロキョロしては、はしたないではありませんか。もう少し落ち着きなさい。これから大切な話をします。この話を聞いて、辞退したいと思う人は自由に退散してもらって構いません。」
先生の言葉に一同はざわついたが、同時に真剣な表情にかわった。