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呟きたい
第6章 欲求不満①
「欲求不満そのさーん!」
「まだあんの?」
「みぃずき、飽きるの早くない?」
「アカが来る前何通読んだか」
「大変だよね」
「面白いけど」
「内容が?」
「いや、類沢先生が」
「あの人が?」
「あぁ。なんか、いつもはみられない感じっての? あの先生が『やだ』とか言うんだぞ」
「うわ……」
「うわって!」
「想像できない」
「だよな」
「想像しても怖い」
「……だよな」
「さて、と。今回は、叫び合う喧嘩がしたい」
「本当に作者の欲求不満になってね?」
「ていうか喧嘩させたい」
「ああね」
「誰が?」
「俺に訊く?」
「んー……まず叫んでキレる人少ないよね」
「一人はいる」
「うん。あの猪ね」
「有紗な」
「ぐらいじゃない? 改めて云うのもなんだけど、みんな静かにキレるよね」
「特に類沢先生な」
「あれはイヤだよね」
「怖すぎる」
「他に喧嘩腰っている?」
「…金原じゃね」
「ただの痴話喧嘩じゃん」
「く……」
「ふ…」
「ははははっ」
「ははは……本当だよ」
「あの二人なら怒鳴り合うよな」
「他ねー……」
「羽生兄弟の喧嘩は壮大だよ」
「あれも怖いね。一夜が」
「いつもは優しい分な」
「口癖がホラ、『死ぬなよ』なのにさ。キレた時は『誰に許可とって生きてんだ?』だもんね」
「あれ云われたらもう……」
「しかも弟相手にね」
「待て。まだ皆様は知らないかもしんないだろ」
「いずれ知るよ。一夜の裏の顔」
「イヤな言い方するな」
「あと三嗣の裏の顔」
「ええ!」
「見たことないけど」
「ないんだろ」
「千夏がまたね」
「こう、囁く程度はいいんだけどな。一回他校の男子に『ふざけるなら覚悟しろよてめぇ!』って啖呵切っててビビった」
「マジ?」
「アカはキレても叫ばないよな」
「んー……」
「?」
「叫ぶと喉痛いじゃん」
「あ、あぁ」
「そしたら咳き込むでしょ。その隙が命取りだか」
「やっぱりアカも怖いな」
「これ何の話だったっけ」
「さぁー」