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セルフヌード
第5章 少女と被虐
* * * * * * *
下ろしたばかりの下着をブログで披露したあと、すぐになつみからメールがあった。
それからめっきりメールは止んだ。
足繁く総子が家を訪っているという。急に話が途切れることは珍しくなかったから、美優はさして気にしなかった。
眩しいほどの西陽を浴びて、美優は町内を歩いていた。
見覚えのある女が公園の方角から出てきたのは、突然のことだ。
「美優さん」
「あ、……」
美優は総子に一礼した。
総子の肩に重厚感をかけたボストンバッグのファスナー口から、白いファーのようなものが覗いていた。
「お久し振りです」
「久し振り。お買い物?」
「はい」
「そっか。もし時間が平気なら、顔見せてきてあげて欲しかったんだけど」
「何か……あったんですか?」
総子は、気になるのであれば本人に直接訊くよう美優に言った。
自分はこれから自宅で仕事があるから暫く戻ってこられないこと。それから、なつみを守ることは出来ても支えられるのは美優だけだと思っていることも。
美優は、新緑の庭を構える邸宅に足をとめた。
いつ訪ねても、満たされた日々がただ流れるだけの雰囲気が、邸の眺めを覆っていた。