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セルフヌード
第8章 *最終章*セルフヌード


「痩せたでしょ。産む前より薄くなってる」

「そう?」

「ちゃんと食べなくちゃ。……美優、消えてなくなっちゃうよ」

「……あっ、……」


 舌先が乳首の先端をつつき、唇が乳輪ごと吸い上げた。


「あっあっっ……あん!」


 美優は、おりふし予測不可能な動きを見せる手のひらにたわむ。


「んっん……!」

「美優」

「はぁ、あっ……っ、なつみ、……あっ、そこ……」


 へその周りを行き来していた愛撫が恥丘に下り、縮毛を撫でた指先がクリトリスに留まった蝶を掠めた。

 花びらがソファを舞い落ちる。


「私も、美優と同じであの夜以来。……」


 執拗に動く指の腹が、美優の乳首に弾けんばかりの電流をきたす。

 なつみの唇が耳朶を捕らえ、吐息が美優の耳腔をくすぐる。


「いくら禁欲的な私でも、二年はキツかったな」

「ぁっ……ああぁっ……」

「美優は私のだって言ってたし、今夜は……美優、どうすれば良いか分かるよね?」



 是非を示す隙もなかった。開きかけた唇が、今また塞がれたからだ。
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