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セルフヌード
第1章 秘密の快楽
小木曾美優(おぎそみゆう)は夕餉の準備がひと段落ついた後、二人がけのソファに腰を埋めて、スマートフォンを操作していた。
三時間前に投稿したブログを開くと、閲覧数三十五、コメント欄に二件の書き込みがあった。
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201◯年3月16日(火)16:30書き込み
[名前]
武志
[内容]
待ってましたみゆちゃーん♡肌白いね^_^
乳首ぺろぺろしたいな^_^
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201◯年3月16日(火)17:58書き込み
[名前]
あゆみ
[内容]
初めまして。乳首、勃ってるじゃないですか。(笑)色っぽくてどきどきします。アソコはちょっと剃ってます?触りやすそうですね///
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赤の他人に書き込まれた文字の羅列を追う内に、腹の奥が濡れた電流を催した。
身元が暴かれることはないか。登録時のメールアドレスが漏洩して、悪質な業者のかもになるまいか。
鬼胎は杞憂に終わった。
些か自虐的な行為に始まり、更には自分のしどけない姿を編集し、アップロードし、コメントを添えて投稿する。
口が裂けても他言は禁物の娯楽を通して、美優は時間が経つのも失念する。当初の杞憂も馬鹿らしくなっていた。