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食べてしまいたい
第2章 刺激のない日常
「あーもうっ!とにかく着替えたいっ」
いつの間にか着ていたパジャマにはあえて触れず、そう言ってみた。
「どうぞ?別に気にしてないわ。あたしほどのぺちゃぱいでも気にしないわよ?」
「軽くディスるな!!」
絶対見たな…。
そうは思うもののなぜかそれ以上の怒りは出てこなかった。
「しょうがないわね!じゃあ朝ごはん用意してあげるからさっさと着替えなさい」
「はる姐ありがとう!」
和室から出ていったはる姐。
後ろ姿はやっぱり男。
ちょっと見とれてしまう。
「さ、あたしも早く着替えなきゃ…」
昨日といっしょのスーツは気になるけどしょうがない。きっちりと畳んであるスーツ。彼の性格がにじみ出ていた。
捨ててあったものさえも愛着を持って使ってくれる。
そんな気がした。