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食べてしまいたい
第2章 刺激のない日常
「よし」
ワイシャツのボタンをとめて、コートを羽織り整えた。
あ、メイクしなきゃ…。
「ねぇはる姐っ」
麩を開けてはる姐に言うと料理している姿が目に入る。
ぼさぼさの髪の毛をどうにか縛っている。
「はる姐、普通にしてればイケメンなのに」
「あらやだ?なんの嫉妬?」
しゃべるとイメージ崩壊だけど。
「メイクしたいんだけど」
「えっとそこにあるから使って」
指さされた先はたくさんのメイクセット。そっか、一応そういうためにいっぱい持ってるんだ。
あたしより随分女子力高いわ。
「ありがとー」
そう言ってなんとなく取ってみて、
鏡の前に座った。