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食べてしまいたい
第2章 刺激のない日常
うわ、ほぼ新品。
中身はほとんど減っていなくてファンデーションからリップ、グロスまで使ったかどうかわからないくらい新品すぎる。
「なんか使いづらいなぁ…」
「ちょっと、何そこで止まってんのよ!貸しなさい!」
びっくりで止まっていただけなのに。
素敵な強引さですね…。
「お願いだから早くね…」
「任せなさーい!」
朝からハイテンションの姐さんについていくのはやっとのこと。
「盛り過ぎないようにしなきゃねぇ~♪」
その雰囲気、一番怪しいな!!
「まあ、こんな感じかな」
そう言いながら茶色のアイシャドーやらなんやら、いっぱい出てきた。例えるなら、あの有名な四次元ポケットってところかな。
「さぁ、目閉じて…」
不意に高鳴る。
真剣な表情にはなぜか弱い。
それは北原さんに対しても同じ。