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食べてしまいたい
第2章 刺激のない日常
「私は好きな人に少しでも近づこうとする先輩、好きですよ。私は自分から愛すことができないんです。本当に好きになることができないので…」
彼女の苦しみが一目瞭然だった。
「性格とか、そういうのって好きになるのに関係無いですよ!」
「玲ちゃん…。ありがとう…頑張ってみるよ」
心が…痛かった。
「はい!応援してます!もちろん、相談も待ってますから!」
彼女はそういってあたしに笑顔を向けた。それが、たとえ嘘だとしても……。
「よし、残りもがんばんなくっちゃ…」
小さな声で、自分を応援する。
何があっても一気にじゃなく、ひとつ、ひとつ。
「はぁ…恋愛話ずーっとしてたいなぁ~」
そう玲ちゃんに言ったつもりだったが、返されることなく独り言となった。