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食べてしまいたい
第4章 おねえの誕生

「おねえ口調!」
「はぁ!?」
これは、もう何も言えない。
「…ごめんねえ~!ちょっと胸元気になって」
「ナナコちゃんこっち来てよー」
「はぁ~い」
演技って難しい。
バレないかどうかが心配…だけど。
「ナナコちゃんのメイクきれいだね」
メガネをかけた細面の男性は私にそういった。
「そうですか~?これ、はる姐にやってもらって!」
「そうなんだ!素敵だよ」
うう、嘘だとしても嬉しい…。
女だから言われて当然のことが嬉しく感じるなんて…。
「嬉しいーっ!ありがとうございますっ」
心から喜んでいた。
「いらっしゃい!」
いつの間にか人が増えていった。
あたしの周りにも次第に増えていった。

