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食べてしまいたい
第1章 はる姐
「七菜、あんた、あんなとこで何くたばってた訳?」
「いや、まあ…飲み足りなかっただけで」
恥ずかしいけど、なんか男だと思わなければ言いやすいもの。
「はぁ?それでも女の子なの?」
「…お、女でも飲みますよ!」
はぁーと裏切られたようなため息。
イラつきながらも水をぐっと飲み干した。
「いい飲みっぷりね!まあ水だけど」
「ちょっと、そこのオカマさん!お酒出して!」
「オカマって!あたしにはちゃんと名前があるわ」
うわーん、めんどくさい人だなぁ…。
「あたしは、はるっていうの。はる姐さんってよんで?」
「じゃあ、はいはい。はる姐、早く酒」
「ちょっとぉ!!」
会話の一部を聞いていたらあたしの方が男っぽいな。
はる姐さんより、男勝りとか…泣けてくる。
「はるさん!その子新入り?」
「違うわよ!女の子♡」
うえっ…酔が覚めまくってきたわ。