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食べてしまいたい
第5章 真実は嘘
「病院にいるんやて。…理由は後でって言われたから知らんけどな」
「…病院…?」
背筋が凍りついた。
思った以上のことがこの短い期間で行われていたということだ。
ただ…
「なんであんなにもあっさり電話出るのよ…」
さっきかけたばっかりなのに。
「まあ、あいつにもなにかあるねんな…」
彼はそう言って私の怒り、嫉妬心を止めた。
「おねえちゃん、名前は?」
「松川七菜です」
そういうと即座にあぁ~と聞いたことあるような言い方をした。
「七菜ちゃんな、知っとったわ~」
「な、なんでですか?!」
「ふふっ…春斗から聞いてたんやけどな」
彼は笑いながらそういった。
「俺は、野崎雅人!30歳!よろしゅうな!」
あたしは笑いながらはい、と答えた。