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食べてしまいたい
第6章 嫉妬
彼の目は厳しかった。
その眼差しがあたしの心をもっと乱した。
「もう……なんなの?あたし、帰る……」
「だめ。というか、嫌」
期待していた言葉に嬉しくなっていたのだが、そんな事しないとだめなのか、とも思う。
「はるさん?」
三つ編みの彼女がドアから現れた。
あたしは思わず息を飲んだ。
それは彼女が現れたことに対してではなく、車椅子を慣れた手つきで動かしていたからだ。
「彼女さん、なんですか?」
何も知らない彼女はそう言った。
「んー…中間なのよね」