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食べてしまいたい
第6章 嫉妬
廊下での立ち話は辞めようと彼女が言ったので、私達は一旦彼の部屋まで戻ることにした。
「私、さっき貴方が入ってきた時驚いたでしょ?それはね、私誤解されちゃうんじゃないかなって思ったの」
まさにそうなりましたね。
彼女はいろいろと考えていたようだ。
「はるさんが貴方の思い込みが激しいと聞いたので」
「はぁ?!」
「余計なこと言わないで頂戴!」
彼は先ほどから顔が真っ赤だ。
彼女に何を言ったのか、とても気になる。
「他はどんな事を?」
私の顔がゆるりと緩む。
「あーだめ。これ以上は私たちだけの秘密っ」
少しだけ嫌な音がなった。
またちくりと胸を刺したのだ。
秘密という言葉に。