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第29章 【あとがき集】

あとがき

　下書きを書き上げた直後に〝あとがき〟を書くのはとても珍しいのですが。
　まずは、ご挨拶から。こんばんは、東です。これにて「月下の契り」がすべて番外編まで完結致しました。実はこの物語は全三編、本編だけで終わる予定でしたが、本編完結後も次々と番外編が出来て、結局、番外編四つで本当に今度こそ完結です。
　こうしてみると、何か最後の番外編に本編より力が入っているような感がなきにしもあらず―笑
　このシリーズの第一話を書き始めたのが八月の頭だったので、随分と長い間、一つの作品を書き継いでいたのだなぁと改めて思います。それだけに愛着も深くなりました。
　久しぶりの連載だったので、アップするときは迷いもありましたが、お陰様で予想外にたくさんの方々に読んで頂き、それがここまで私に書き継いできた力を与えてくれたのであろうと思います。
　相変わらずの拙い作品ではありますが、ここまで読んで下さった方がいるとすれば、本当に嬉しく感謝の念に堪えません。
　なお、この最後の番外編の一部のシーンは本編の最終話と時間的にダブっており、連動しています。ヒロイン薫子側から見た物語と栄子の側から見た物語という点からも愉しんでいただければ嬉しいです。
　また、これも一つですが、この番外編において、友平さんと栄子が初めて結ばれてから、次の段階へと進むまでの時間の隔たりが少し長すぎると思います。
　これがドラマなら、すいすいと季節の風景のうつろいなんかを流して時間の流れを暗示して、いきなり場面を変えるということもできるのですが、小説はそう簡単にはいきません。