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月下の契り~想夫恋を聞かせて~
第5章 真実と恋心
「判っておる。こたびのことは朕のやり過ぎであった。姫の父として、そなたには申し訳ないことをしたと反省はしておる。さりとて、そなたも男ならば理解できるであろう。何故か姫は帝としての朕には少しも興味を引かれぬようであった。―と申すよりは、帝であるからこそ、嫌われているような気がしてならなかった。ゆえに、一計を案じたのだ」
「それで身分を偽り、賤の男に身をやつし娘に近づいたと?」
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